2011年 11月 02日
将愛情進行到底 |
先週、日本・中国映画週間だったことを思い出し、仕事で銀座まで行った帰りに、中国映画「Go!上海ラブストーリー」という映画を見てきました。
中国語のタイトルは「将愛情進行到底(最後まで愛を続けて)」。
そう聞けば、中国映画好きな人はピン!と来るかもしれません。そう、13年前の1998年に中国で大ヒットしたドラマです。
今回の映画は、その当時大学生だった主人公の13年後を描いた劇場版なのです。
中国では今年2月14日のバレンタインデー(情人節)に公開され、またもや大ヒットしたそうですが、日本での上映はなく、今回の映画週間で2回、上映されただけでした。
監督は私と同世代の張一白(ジャン・イーバイ)、主人公は中国の「ブログの女王」といわれた徐静蕾(シー・ジンレイ)と、フェイ・ウォンの夫として知られる李亜鵬(リー・ヤーポン)。
当時大学生という設定だった2人も、実生活では徐が37歳、李が39歳といいますから、けっこういい年ですね。
ストーリーは、2人の13年後を描くという設定なのですが、それが1つのストーリーではなく、3パターンを描いているのがおもしろいところ。
ひとつ目は2人が結婚して、北京の大手企業の管理職と専業主婦になったという設定。豪華なマンションやワインパーティーが目を引きます。中国で成功して、こういう暮らしをしている人も多いですね。
2つ目は、お互い違う人と結婚した結果、離婚直前の自動車修理技師と、離婚して子ども2人を育てながら電気店で働く女という設定。場末のラブホテルも登場します。
3つ目はなぜか女が他の人と結婚してフランス・ボルドーに住み、そこに男がたずねていくという設定。ヨーロッパに住む中国人も多いので、こういうシーンも不自然ではありません。
どれもまったく違うストーリーなんですが、どんな展開でもありえそうなのが、今の中国人です。
それほど、わずか13年の間に、人の気持ちも、懐具合も、価値観も、行動範囲も、180度変わってしまったのかもしれません。
私の周囲の中国人を見ても、離婚している人はけっこういます。そして、私の最近の取材対象である「80后」の中でも、両親が離婚した、という話はよく聞きます。
好き合って結婚したはずですが、急激に生活環境が変わり、お互いの価値観が合わなくなってしまったのでしょうか?
だとすれば、経済的に豊かになることは、必ずしもよいことばかりではありませんね。もちろん、理由は単純ではないし、お金の問題だけでもない。
100人いれば100通りの「別れる理由」があるのでしょうが・・・。
当人同士にしかわかりません。
映画のエンディングロールには、俳優ではない、普通の20~60代ぐらいの中国のカップルが何十組も登場します。
それぞれが、お互いを好きになった理由を熱く語っているんですが、最後にカメラ目線で、声を合わせて「将愛情進行到底!」っていうセリフを言う演出があって、これがすごく効果的です。
最後まで愛を続ける――。
日本語だったら「愛を貫く」となって悲壮感漂うところですが、「続ける」というと、努力をともなう感じがします。
恋愛だけではなく、仕事でも、友情でも、何にでも言えることですね。
人間としていちばん基本的なことが、実はいちばん難しいこと、なのかもしれません。
中国語のタイトルは「将愛情進行到底(最後まで愛を続けて)」。
そう聞けば、中国映画好きな人はピン!と来るかもしれません。そう、13年前の1998年に中国で大ヒットしたドラマです。
今回の映画は、その当時大学生だった主人公の13年後を描いた劇場版なのです。
中国では今年2月14日のバレンタインデー(情人節)に公開され、またもや大ヒットしたそうですが、日本での上映はなく、今回の映画週間で2回、上映されただけでした。
監督は私と同世代の張一白(ジャン・イーバイ)、主人公は中国の「ブログの女王」といわれた徐静蕾(シー・ジンレイ)と、フェイ・ウォンの夫として知られる李亜鵬(リー・ヤーポン)。
当時大学生という設定だった2人も、実生活では徐が37歳、李が39歳といいますから、けっこういい年ですね。
ストーリーは、2人の13年後を描くという設定なのですが、それが1つのストーリーではなく、3パターンを描いているのがおもしろいところ。
ひとつ目は2人が結婚して、北京の大手企業の管理職と専業主婦になったという設定。豪華なマンションやワインパーティーが目を引きます。中国で成功して、こういう暮らしをしている人も多いですね。
2つ目は、お互い違う人と結婚した結果、離婚直前の自動車修理技師と、離婚して子ども2人を育てながら電気店で働く女という設定。場末のラブホテルも登場します。
3つ目はなぜか女が他の人と結婚してフランス・ボルドーに住み、そこに男がたずねていくという設定。ヨーロッパに住む中国人も多いので、こういうシーンも不自然ではありません。
どれもまったく違うストーリーなんですが、どんな展開でもありえそうなのが、今の中国人です。
それほど、わずか13年の間に、人の気持ちも、懐具合も、価値観も、行動範囲も、180度変わってしまったのかもしれません。
私の周囲の中国人を見ても、離婚している人はけっこういます。そして、私の最近の取材対象である「80后」の中でも、両親が離婚した、という話はよく聞きます。
好き合って結婚したはずですが、急激に生活環境が変わり、お互いの価値観が合わなくなってしまったのでしょうか?
だとすれば、経済的に豊かになることは、必ずしもよいことばかりではありませんね。もちろん、理由は単純ではないし、お金の問題だけでもない。
100人いれば100通りの「別れる理由」があるのでしょうが・・・。
当人同士にしかわかりません。
映画のエンディングロールには、俳優ではない、普通の20~60代ぐらいの中国のカップルが何十組も登場します。
それぞれが、お互いを好きになった理由を熱く語っているんですが、最後にカメラ目線で、声を合わせて「将愛情進行到底!」っていうセリフを言う演出があって、これがすごく効果的です。
最後まで愛を続ける――。
日本語だったら「愛を貫く」となって悲壮感漂うところですが、「続ける」というと、努力をともなう感じがします。
恋愛だけではなく、仕事でも、友情でも、何にでも言えることですね。
人間としていちばん基本的なことが、実はいちばん難しいこと、なのかもしれません。
by keinakaji
| 2011-11-02 08:20
| 中国