加熱する台湾総統選挙 |
日本の新聞報道だけ見ているとよくわかりませんが、現地では相当盛り上がっているようです。
現職与党・国民党の馬英九候補と、最大野党・民進党の蔡英文候補の一騎打ち。大接戦のまま投票にもつれ込みそうですから、最後まで目が離せません。
私が台湾の選挙で思い出深いのは、1996年、初の総統直接選挙で李登輝氏が当選したときのことです。
当時私は香港留学中で、台湾に遊びに行っているときに選挙に出くわしました。タクシーでさえ、運転手さんが支持しているのと同じ政党でないと乗車拒否されたり、支持する政党の小旗を振って歩くおじさんがいたり、と異様なまでに盛り上がっており、まさに「これって、お祭りじゃん!!」ってな感じでした。
私が最後に台湾に行ったのは4年前の1月。目的は取材だったのですが、着いた当日だけは観光で故宮博物院に行きました。そのときに目にしたものは・・・・・・ものすごい数の中国からの観光客でした。
故宮名物、翡翠で彫った「白菜」は、中国人観光客の波に押されて全然見えないほどでした。
その後も中国からの観光客は年々増え続け、最近の新聞によると、昨年11~12月の中国から台湾への観光客は前年同期比で40%も増えたとのこと。
中国との関係拡大をする国民党が与党でいるうちに台湾を見ておこうという「駆け込み旅行」がその原因とか。
確かに現政権になって、中台の関係は急速に緊密化しました。新聞によると、台湾の大陸花嫁(中国人妻)は8万7000人もいるとのこと。経済だけでなく、婚姻でも中台一体化が進んでいることに驚きます。
さて、選挙結果はどうなるでしょうか。今年、世界中で行われる政権交代の幕開けは、東日本大震災で世界最大の寄付をしてくれた台湾から始まります。