2012年 03月 11日
中国の名画、清明上河図を見る |
大倉集古館での鑑賞のつづきです。上野の博物館で見られなかった中国の幻の名画「清明上河図」を見たいと思っていましたら、ここでも見られるという話を知人から聞き、時間ができたので、見に行ってきました。
「謎の名画・清明上河図」(野嶋剛著・勉誠出版)によると、中国の名画中の名画といわれる同図の真作は北京故宮博物館にありますが、それ以外にも、実は世界中に50作もの模本があるそうです。

大倉集古館の2階に展示されていた「清明上河図」もそのひとつ、というわけです。ホンモノではありませんが、研究者によってカウントされた、“きちんとした作品”。
日本では宮内庁や林原美術館、奈良県立美術館など、数ヶ所にあるそうですが、なんと世界の50作のうち、最も多いのは日本だそうです。驚きですね~~!
同著によれば、清明上河図(せいめいじょうかず)は、北宋の徽宗(きそう)皇帝が在位した宣和年間(1119~1125年)に宮廷画家の張たく端が北宋の首都、開封のにぎやかな様子を描いた作品(絵巻)だということです。(写真はポストカードです)

タイトルにある「清明」は中国の清明節(毎年4月に行われる伝統的な祭日。先祖の墓参りの日)を指し、「上河」とは開封にある川を指しているのでは、と言われているが、この名画は謎が多すぎて、真相はわからないようです。
同図の特徴のひとつは、北宋の人々の生活が生き生きと描かれていること。水上交通が発達し空前の繁栄をしていた開封の町にある建物、屋台、大道芸、講談などが描かれ、昼夜を問わず飲食店で酒や茶を飲む人々の姿が、細やかに表現されています。
さて、大倉集古館の同図は長さ615センチ、幅28・5センチで、真作と近いサイズだそうですが、私が見た第一印象は「意外と小さいな」というものでした。でも、上野の博物館と違って、ほとんど人がいなかったので、じっくりと鑑賞することができたのはよかったです。
作者はきゅう(にんべんに数字の九)英という明代の画家。同著によると、基本的構成は真作と同様だが、細部はかなり異なっているとのこと。描かれている場所も開封ではないようです。私は真作を見るチャンスを失ってしまったので、なんともいえませんが、これはこれで趣きのあるすばらしい絵巻でした。
ところで、私はこれまでぜんぜん気に留めていなかったのですが、2010年に行われた上海万博でも中国国家館で「動く清明上河図」が展示されて話題になったことがありました。
北京の制作会社が6000枚の原画を作成。2年間かけて2000人の技術者を動員し、4分間の映像を作り上げたそうです。
あの頃は興味がなかったのですが、見ておけばよかったな!!
台湾や香港、日本の人々も惹きつける「清明上河図」。もっと勉強してみたいと思いました。
「謎の名画・清明上河図」(野嶋剛著・勉誠出版)によると、中国の名画中の名画といわれる同図の真作は北京故宮博物館にありますが、それ以外にも、実は世界中に50作もの模本があるそうです。

大倉集古館の2階に展示されていた「清明上河図」もそのひとつ、というわけです。ホンモノではありませんが、研究者によってカウントされた、“きちんとした作品”。
日本では宮内庁や林原美術館、奈良県立美術館など、数ヶ所にあるそうですが、なんと世界の50作のうち、最も多いのは日本だそうです。驚きですね~~!
同著によれば、清明上河図(せいめいじょうかず)は、北宋の徽宗(きそう)皇帝が在位した宣和年間(1119~1125年)に宮廷画家の張たく端が北宋の首都、開封のにぎやかな様子を描いた作品(絵巻)だということです。(写真はポストカードです)

タイトルにある「清明」は中国の清明節(毎年4月に行われる伝統的な祭日。先祖の墓参りの日)を指し、「上河」とは開封にある川を指しているのでは、と言われているが、この名画は謎が多すぎて、真相はわからないようです。
同図の特徴のひとつは、北宋の人々の生活が生き生きと描かれていること。水上交通が発達し空前の繁栄をしていた開封の町にある建物、屋台、大道芸、講談などが描かれ、昼夜を問わず飲食店で酒や茶を飲む人々の姿が、細やかに表現されています。
さて、大倉集古館の同図は長さ615センチ、幅28・5センチで、真作と近いサイズだそうですが、私が見た第一印象は「意外と小さいな」というものでした。でも、上野の博物館と違って、ほとんど人がいなかったので、じっくりと鑑賞することができたのはよかったです。
作者はきゅう(にんべんに数字の九)英という明代の画家。同著によると、基本的構成は真作と同様だが、細部はかなり異なっているとのこと。描かれている場所も開封ではないようです。私は真作を見るチャンスを失ってしまったので、なんともいえませんが、これはこれで趣きのあるすばらしい絵巻でした。
ところで、私はこれまでぜんぜん気に留めていなかったのですが、2010年に行われた上海万博でも中国国家館で「動く清明上河図」が展示されて話題になったことがありました。
北京の制作会社が6000枚の原画を作成。2年間かけて2000人の技術者を動員し、4分間の映像を作り上げたそうです。
あの頃は興味がなかったのですが、見ておけばよかったな!!
台湾や香港、日本の人々も惹きつける「清明上河図」。もっと勉強してみたいと思いました。
by keinakaji
| 2012-03-11 15:04
| 中国