招待所と配給 |
本を読む時間も全然ないのですが、昨日は茨城出張で、長時間電車に乗っていたので、少し蓮池薫さんの本を読み進めることができました。
やはり、蓮池さんはものすごく頭がいい。北に対しても、これを読む日本人の心情に対しても、随所に配慮が行き届いており、感心させられます。
長い間、(日本語の翻訳や日本語教育の仕事をさせられていたとはいえ、読める本や資料は偏ったものだったでしょうに)、日本語をそんなに使わない生活をしていたというのに、こんなにも日本語力があるのは、どうしてなんでしょう??
帰国後の10年で培われた部分もあったでしょうが、やはり、拉致されるまでの20歳くらいまでに、一定の基礎ができていたのだと思わざるをえません。
それは人格にも言えることで、人間形成の基礎ができていない人が、いきなりあのような状況になったら、どういうふうになるのだろう・・・・・と、さまざまなことを考えました。
「招待所」とか「配給」とか、中国でもかつてよく聞いた単語もあって、なつかしかったです。
私も大学の卒業旅行のときには、格安のため、中国各地にある大学の招待所(学生の家族や、外から招へいした教授など関係者が宿泊する学内のゲストハウスみたいなところ)に泊まっていました。
もちろん、蓮池さんが住んでいた「招待所」は、それとは別ものですが、「配給」の話なんかは興味深いですね。
初めて中国に行った1988年。ほんのちょっとですが、「糧票(リャンピャオ)」という配給キップ制度がわずかに残っており、お菓子などを買うときに、これを使いました。
中国と北朝鮮は、同じ社会主義国ですが、まったく違う道を歩みました。
蓮池さんの本は読みどころ満載。おいおい、時間ができたら、感想など、書いていきたいと思います。