フィリピン・レイテ島の悲劇

日を追うごとにあきらかになるレイテ島の惨劇には、目を覆うばかりです。

私は２５歳くらいの頃、一度だけ、取材ツアーでフィリピンに行ったことがあります。

１日だけ、コレヒドール島という島に船で行き、そこの戦争博物館を見学しましたが、そこには、静岡県熱海市の婦人会の千人針だとか、国旗に寄せ書きしたものなどが展示されていて、ものすごくびっくりしたことを、今でもよく覚えています。

私の父の出身地は、まさに熱海であり、父の兄はフィリピン付近で戦死していたからです。

寄せ書きに、熱海の知り合いの名前がないか、しげしげと眺めたものでした。

レイテ島も日米の激戦地だったところです。そこが、生き残った人々に、再び　「この世の地獄」といわれるほどの台風被害に遭ったことは、なんという運命でしょうか。

この間、電話インタビューを受けていた日本人が、日本のキャスターに、「略奪もあるのは確かですけど、略奪しているフィリピン人ばかりではありません。そういうのを悲しんでいるフィリピン人も、自分は目の前で、大勢見てきました。本当のことです」　と話しているのが印象的でした。

一刻も早い復興を祈ります。