2014年 06月 19日
山崎豊子さんの遺作 |
山崎豊子さんの最後の作品 『約束の海』 を読み終えました。
私は作家の中で、山崎さんがいちばん好きですが、晩年になって、往年の筆力、迫力がなくなってきたので、後半の作品はあまり読んでいませんでした。 でも、これは最後の作品で、しかも、海上自衛隊が舞台、ということで、なぜ山崎さんが??と思い、手にとってみました。
海上自衛隊の潜水艦と釣り船が衝突し、釣り船側に死者が出るという話を糸口に、戦争と平和について考える内容です。
本の帯にはこう書いてあります。
「戦争は絶対に反対ですが、だからといって、守るだけの力も持ってはいけない、という考えには同調できません。いろいろ勉強していくうちに、「戦争をしないための軍隊」という存在を追究してみたくなりました。
尖閣列島の話にせよ、すぐにこうだ、と一刀両断に出来る問題ではありません。
そこを読者のみなさんと一緒に考えていきたいのです。
戦争は私の中から消えることのないテーマです。戦争の時代に生きた私の“書かなければならない”という使命感が、私を突き動かすのです」
この本は第一部で、本当は続きの第二部と第三部がありました。 本書の後ろに、第二部「ハワイ 編」と、第三部「千年の海 編」のシノプシスが収録されています。
第二部は、潜水艦士だった主人公が、ハワイに派遣され、父の足跡をたどります。父は真珠湾攻撃に投じられ、捕虜第一号となった人でした。
編集者が「山崎さんは、この第三部からが本当の書きどころだと思っておられたに違いない。だが、胸の内のすべてをお聞きすることができないまま、旅立たれてしまった。他の登場人物たちの活躍も、読者の方々の想像にお任せしたいと思う」 と書いています。
続きが読みたかったです――。
私は作家の中で、山崎さんがいちばん好きですが、晩年になって、往年の筆力、迫力がなくなってきたので、後半の作品はあまり読んでいませんでした。 でも、これは最後の作品で、しかも、海上自衛隊が舞台、ということで、なぜ山崎さんが??と思い、手にとってみました。
海上自衛隊の潜水艦と釣り船が衝突し、釣り船側に死者が出るという話を糸口に、戦争と平和について考える内容です。
本の帯にはこう書いてあります。
「戦争は絶対に反対ですが、だからといって、守るだけの力も持ってはいけない、という考えには同調できません。いろいろ勉強していくうちに、「戦争をしないための軍隊」という存在を追究してみたくなりました。
尖閣列島の話にせよ、すぐにこうだ、と一刀両断に出来る問題ではありません。
そこを読者のみなさんと一緒に考えていきたいのです。
戦争は私の中から消えることのないテーマです。戦争の時代に生きた私の“書かなければならない”という使命感が、私を突き動かすのです」
この本は第一部で、本当は続きの第二部と第三部がありました。 本書の後ろに、第二部「ハワイ 編」と、第三部「千年の海 編」のシノプシスが収録されています。
第二部は、潜水艦士だった主人公が、ハワイに派遣され、父の足跡をたどります。父は真珠湾攻撃に投じられ、捕虜第一号となった人でした。
編集者が「山崎さんは、この第三部からが本当の書きどころだと思っておられたに違いない。だが、胸の内のすべてをお聞きすることができないまま、旅立たれてしまった。他の登場人物たちの活躍も、読者の方々の想像にお任せしたいと思う」 と書いています。
続きが読みたかったです――。
by keinakaji
| 2014-06-19 10:30
| Books