2012年 02月 22日
アップルVS中国 商標権問題、再び |
ここ数日、中国での商標権問題が再燃しています。「またか・・・」という感じもしますが、今回は相手企業が米アップル社だったので、少々驚きました。
詳細はすでにたくさん報道されているので省きますが、広東省の企業がアップル社のアイパッド(iPad)を、せっこう省の企業がアイフォーン(iPhone)の商標権をそれぞれ主張しているとのこと。
アイフォーンに関して、米アップル社は電話やコンピュータなどの分野に関しては中国で商標を登録していたが、照明や調理器具に関しては商標登録していなかったことが判明。申請していた中国企業は照明器具を販売しているらしいですね。
正直いって「またか」という感想なのですが、私はこの分野についてずいぶん記事を書き、かなり詳しくなったので、感慨深いものがありました。
これまで「クレヨンしんちゃん」、「無印良品」、「青森県」、「有田焼」、「ヤマハ発動機」などさまざまな商標権問題について執筆してきました。
そのたびに、出るのはため息ばかりです。
中国の商標は「先願主義」であるため、簡単にいってしまえば、商標を取得するのは「早い者勝ち」です。日本企業やアメリカ企業がいくら中国を非難しようが、なにをしようが、残念ながら、それが中国のルールなのです。
せっこう省の企業は記者会見の際、「アップル社が商標登録していなかったので、2010年に登録申請した」と話しているそうです。そうであれば、中国側は正式な手順を踏んで、商標を取得した、ということになります。
そのことについて、あとになっていくら文句を言っても、「自分たちの知財戦略が甘かった。自社の手落ち」であると私は思います。とくに相手は中国なのですから・・・・。今回、相手がアップル社だと聞いて私が驚いたのは、あれほどの世界企業であっても、知財戦略が行き届かなかったのか、ということでした。
しかし、いくら中国でも「有名ブランドはわざわざ登録しなくても認められる」ケースもあることはあります。それを中国語では「馳名商標」といい、日本関係でもいくつか「馳名」であるとして、認められているものもあります。
ですが、「馳名」であるかどうか判断するのはあくまでも中国側。それに「馳名」であることを正式に認めさせるには、大変な労力と何年もの時間がかかるのです。
アップル社のアイフォーンがいくら「世界中に知られているブランドだ」と主張しても、世界の人がそれを支持しても、それが中国の法律上では、通らないケースもあり得るのです。
現に中国企業側は「2010年の時点で、中国でアイフォーンは有名ではなかった」と主張しているとか。
相手がアメリカを代表する企業であるだけに、やっかいなことになりそうです。米中間の国際的な火種になる可能性もあり、私も注目していきたいと思っています。
詳細はすでにたくさん報道されているので省きますが、広東省の企業がアップル社のアイパッド(iPad)を、せっこう省の企業がアイフォーン(iPhone)の商標権をそれぞれ主張しているとのこと。
アイフォーンに関して、米アップル社は電話やコンピュータなどの分野に関しては中国で商標を登録していたが、照明や調理器具に関しては商標登録していなかったことが判明。申請していた中国企業は照明器具を販売しているらしいですね。
正直いって「またか」という感想なのですが、私はこの分野についてずいぶん記事を書き、かなり詳しくなったので、感慨深いものがありました。
これまで「クレヨンしんちゃん」、「無印良品」、「青森県」、「有田焼」、「ヤマハ発動機」などさまざまな商標権問題について執筆してきました。
そのたびに、出るのはため息ばかりです。
中国の商標は「先願主義」であるため、簡単にいってしまえば、商標を取得するのは「早い者勝ち」です。日本企業やアメリカ企業がいくら中国を非難しようが、なにをしようが、残念ながら、それが中国のルールなのです。
せっこう省の企業は記者会見の際、「アップル社が商標登録していなかったので、2010年に登録申請した」と話しているそうです。そうであれば、中国側は正式な手順を踏んで、商標を取得した、ということになります。
そのことについて、あとになっていくら文句を言っても、「自分たちの知財戦略が甘かった。自社の手落ち」であると私は思います。とくに相手は中国なのですから・・・・。今回、相手がアップル社だと聞いて私が驚いたのは、あれほどの世界企業であっても、知財戦略が行き届かなかったのか、ということでした。
しかし、いくら中国でも「有名ブランドはわざわざ登録しなくても認められる」ケースもあることはあります。それを中国語では「馳名商標」といい、日本関係でもいくつか「馳名」であるとして、認められているものもあります。
ですが、「馳名」であるかどうか判断するのはあくまでも中国側。それに「馳名」であることを正式に認めさせるには、大変な労力と何年もの時間がかかるのです。
アップル社のアイフォーンがいくら「世界中に知られているブランドだ」と主張しても、世界の人がそれを支持しても、それが中国の法律上では、通らないケースもあり得るのです。
現に中国企業側は「2010年の時点で、中国でアイフォーンは有名ではなかった」と主張しているとか。
相手がアメリカを代表する企業であるだけに、やっかいなことになりそうです。米中間の国際的な火種になる可能性もあり、私も注目していきたいと思っています。
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by keinakaji
| 2012-02-22 19:24
| 中国