ジャーナリスト中島恵のブログ

中国ミニブログの投稿より

昨年１２月末、中国の東方網というインターネットサイトで紹介された「『２０１１年の意義』に関する名言トップ１０」というのを見つけました。
いろんな名言があっておもしろかったのですが、今日はそのうちのひとつだけ、ご紹介します。
中国の微博（ミニブログ）での市民からの投稿だそうです。↓

『学位証明書は単なる汽車のチケットに過ぎない。清華大学はグリーン車寝台、一般大学は普通車寝台、専門学校は普通席、民営学校は立ち席、成人教育はトイレ脇のデッキ。しかし、いずれにしても、駅に到着したら全員が降りて就職活動をスタートする。

このとき、初めてわかったのは、経営者が関心を持っているのは、いかに到着できたかよりも、“君が一体何かできるか”ということだけである』

う～ん、深い～言葉ですね。でも、これはカッコよすぎる言葉であって、実際はちょっと違うと思います。
今の中国では、最初にどの席に寝るか（座るか）がいちばん大事。

民営学校出身者があとからどんなに努力しても、一発逆転するのは難しいのですから。

阪神淡路大震災から１７年

今日であの大震災から１７年の年月が経ちました。
朝のニュースで気づいたのですが、あぁ、もうそんなに経ったんだな、と感慨にふけっています。

１９９５年1月17日。あの日の午前中、私は香港中文大学のLanguage Centreで広東語を勉強していました。

寮の部屋にテレビがなく、授業の前は新聞も読まなかったので、（もちろんインターネットもなく）大震災のことを知りませんでした。

教室に入るとすぐ、先生が「神戸で大きな地震があったようだ。みんなの実家は大丈夫か」と言ったのですが、私たちの中で誰もその事実を知る者はなく「先生、日本はしょっちゅう地震が起きるんですよ～」と笑い飛ばしていました。

あんな大惨事になっていたことなどつゆ知らず・・・・・。

ですから、あの日の午後、寮の大きなテレビで見た映像は信じがたいもので、大変なショックでした。

神戸出身の友人は急きょ帰国。英字新聞で屋根がぺちゃんこになった生田神社の写真を見た日のことをよく覚えています。

あのとき、日本にいられなかった自分を歯がゆく思ったものでした。あれから１６年目に東日本大震災がおきたときは東京にいて、一部始終を映像で見ることができました。

神戸では、震災を受けた人々が「自分たちの経験が生かせれば」と、ずいぶん東北にお手伝いにいっていると聞きます。なんとすばらしいことでしょう。

災害に見舞われるたびに強くなる日本。震災は不幸な出来事ですが、日本人が日本を見直す日が震災の起きた１・１７と３・１１なんだと思います。

春を告げる黄色い花

毎年この季節になるとご近所の庭で黄色い花が咲きます。私はこれをずっと黄色い梅の「蝋梅（ろうばい）」だと思ってきました。



ふつう梅は2月ごろから咲きますが、これはもっと早いですし、黄色い梅＝蝋梅だと思い込んでいたのです。

でも、今検索してみたらちょっと違うような・・・・・花は梅っぽいのですが、植物図鑑に出てくる写真を見ると、どれも葉っぱがありません。そう、梅の葉は花が咲き終わってから出てくるものですよね・・・・・

私が蝋梅だと思っていた花は何なのでしょう？もしかして、やっぱりこれも蝋梅の一種（？）なのかもしれませんが。ちょっと狼狽しています（笑）

アップで見るとこんな感じ。花はやはり梅っぽい・・・・。ご近所さんに聞いてみたいのですが、お話したことがないので、聞く勇気がありません。近くで匂いを嗅いでみたらわかるのですが、玄関のゲートがあって、近寄れません。

いずれにせよ、お花が少ないこの季節にぱっと明るい黄色い花は、縮こまった心をなぐさめてくれます。

馬英九氏再選

台湾の総統選で投開票が行われ、現職の馬英九氏が勝利し、再選されました。

先ほどNHKで放送したニュース（午後１０時過ぎの時点）では、馬氏が約６８８万票、蔡氏が約６０８万票で、８０万票の差がつきました。

白熱と興奮のるつぼだった台湾選挙の映像をリアルタイムで見たかったです！

日本のニュースでは、台湾のことはほとんど報道しないですが、対中関係において台湾が重要な意味を持つことはいうまでもありません。もう少し報道すべきだと思います。

それにしても、馬氏再選で台湾と中国の緊密化はますます進むことでしょう。

今は経済的なつながりばかりですが、今後政治対話がどこまで進むのか、注目していきたいと思います。

加熱する台湾総統選挙

14日に投開票される台湾の総統選挙が、明日に迫りました。
日本の新聞報道だけ見ているとよくわかりませんが、現地では相当盛り上がっているようです。

現職与党・国民党の馬英九候補と、最大野党・民進党の蔡英文候補の一騎打ち。大接戦のまま投票にもつれ込みそうですから、最後まで目が離せません。

私が台湾の選挙で思い出深いのは、１９９６年、初の総統直接選挙で李登輝氏が当選したときのことです。
当時私は香港留学中で、台湾に遊びに行っているときに選挙に出くわしました。タクシーでさえ、運転手さんが支持しているのと同じ政党でないと乗車拒否されたり、支持する政党の小旗を振って歩くおじさんがいたり、と異様なまでに盛り上がっており、まさに「これって、お祭りじゃん！！」ってな感じでした。

私が最後に台湾に行ったのは４年前の１月。目的は取材だったのですが、着いた当日だけは観光で故宮博物院に行きました。そのときに目にしたものは・・・・・・ものすごい数の中国からの観光客でした。

故宮名物、翡翠で彫った「白菜」は、中国人観光客の波に押されて全然見えないほどでした。

その後も中国からの観光客は年々増え続け、最近の新聞によると、昨年１１～１２月の中国から台湾への観光客は前年同期比で４０％も増えたとのこと。

中国との関係拡大をする国民党が与党でいるうちに台湾を見ておこうという「駆け込み旅行」がその原因とか。

確かに現政権になって、中台の関係は急速に緊密化しました。新聞によると、台湾の大陸花嫁（中国人妻）は8万７０００人もいるとのこと。経済だけでなく、婚姻でも中台一体化が進んでいることに驚きます。

さて、選挙結果はどうなるでしょうか。今年、世界中で行われる政権交代の幕開けは、東日本大震災で世界最大の寄付をしてくれた台湾から始まります。