2011年 10月 28日
香港の中国化 |
昨日は香港特別行政区政府駐東京経済貿易代表部という、いわば香港政府の駐日事務所が、11-12年の香港政府の施政方針の内容について、懇談会の機会をもうけてくださったので、出席してきました。
場所は赤坂離宮(銀座店)の個室で、広東料理を食べながらのお話でした。
それによると、香港が直面している最重要課題は①住宅の供給問題、②高齢者支援、③競争力強化、④生活の質の改善―など。
とくに印象に残ったのは、香港の65歳以上の人口は、現在の90万人から、
2030年には210万人まで増加することが見込まれるという話。
日本も超・高齢化社会ですが、香港の高齢化の勢いもすごいですね~。
観光地ばかり歩いていると気がつきませんが、郊外の市場などにいくと、もうお年寄りばっかりですものね。
香港政府は、2015年までに老人ホームの定員を50%増やす予定だそうですが、広東省に住む選択をする高齢者もいるんだそうです。
そういう人々にも高齢者手当てが支給されるのだとか。
それを「広東計画」というんだそうです。
香港と広東省の一体化が進めば、「香港らしさ」を保っていくのは、自然と難しくなりますね。
ところで、懇談の時間、私が座った円卓のメンバーたちの間では、やはり「香港の中国化」がさかんに議論されていました。
中国経済がよいときは香港ももちろん「いけいけどんどん!」ですが、中国がぽしゃったときには悲惨なことになります。
不動産価格の高騰も、中国では政府が抑えていますけど、香港は何でもかんでも自由ですから、中国からの投資や観光が増えれば増えるほど、よいことがある反面、リスクも高まります。
それは以前からずっとあったことですが、内面の自覚や覚悟が、今の香港の人々にどれほどあるのか――。
そんな話をした方がお隣に座っていらっしゃって、私もいろいろと考えるところがありました。
「○○の中国化」は、なにも香港に限らず、アフリカ、南アジア、中東など、あらゆるところで起きている現象だと思います。
日本にも中国人観光客が増えていますが、あちらの方の満足具合を基準にすると、日本のサービスの質が低下しても、それでもお客様がくるんだからいいや・・・・と思ってしまう人もいるかもしれません。まさに香港のように・・・・。
もしそうだとすれば、日本のサービスの質は必然的に下がっていくでしょう。
でも、中国人が来てくれなくなったときは、どうなるんでしょう?
日本全体のサービスの質やモラルは(中国基準に合わせて)下がったままで、日本の中国化も進み、そして何も残らない・・・・・ということになりかねないのではないかと危惧します。
これは極端な話ですけれども。
中国の方が日本にきて感動するのは、中国基準に合わせることでもなければ、特別な過剰サービスでもありません。
今まで日本人が当たり前と思ってやってきた地道なサービスに、中国人は目を丸くして驚くのです。
だから、やっぱり日本人にも、その点を意識してほしいなぁと思います。
地方などで、中国人観光客を呼ばんと必死の努力をしているところもあると思うのですが・・・・・。
あぁ、なんだか、話がぜんぜん違う方向にいってしまいました。ごめんなさい。
そうそう、さすがに離宮の広東料理はおいしかったです。でも、大勢のジャーナリストや記者がいる中で、お料理の写真を撮る勇気はありませんでした(笑)。
というわけで、今日はまじめなお話でした。
場所は赤坂離宮(銀座店)の個室で、広東料理を食べながらのお話でした。
それによると、香港が直面している最重要課題は①住宅の供給問題、②高齢者支援、③競争力強化、④生活の質の改善―など。
とくに印象に残ったのは、香港の65歳以上の人口は、現在の90万人から、
2030年には210万人まで増加することが見込まれるという話。
日本も超・高齢化社会ですが、香港の高齢化の勢いもすごいですね~。
観光地ばかり歩いていると気がつきませんが、郊外の市場などにいくと、もうお年寄りばっかりですものね。
香港政府は、2015年までに老人ホームの定員を50%増やす予定だそうですが、広東省に住む選択をする高齢者もいるんだそうです。
そういう人々にも高齢者手当てが支給されるのだとか。
それを「広東計画」というんだそうです。
香港と広東省の一体化が進めば、「香港らしさ」を保っていくのは、自然と難しくなりますね。
ところで、懇談の時間、私が座った円卓のメンバーたちの間では、やはり「香港の中国化」がさかんに議論されていました。
中国経済がよいときは香港ももちろん「いけいけどんどん!」ですが、中国がぽしゃったときには悲惨なことになります。
不動産価格の高騰も、中国では政府が抑えていますけど、香港は何でもかんでも自由ですから、中国からの投資や観光が増えれば増えるほど、よいことがある反面、リスクも高まります。
それは以前からずっとあったことですが、内面の自覚や覚悟が、今の香港の人々にどれほどあるのか――。
そんな話をした方がお隣に座っていらっしゃって、私もいろいろと考えるところがありました。
「○○の中国化」は、なにも香港に限らず、アフリカ、南アジア、中東など、あらゆるところで起きている現象だと思います。
日本にも中国人観光客が増えていますが、あちらの方の満足具合を基準にすると、日本のサービスの質が低下しても、それでもお客様がくるんだからいいや・・・・と思ってしまう人もいるかもしれません。まさに香港のように・・・・。
もしそうだとすれば、日本のサービスの質は必然的に下がっていくでしょう。
でも、中国人が来てくれなくなったときは、どうなるんでしょう?
日本全体のサービスの質やモラルは(中国基準に合わせて)下がったままで、日本の中国化も進み、そして何も残らない・・・・・ということになりかねないのではないかと危惧します。
これは極端な話ですけれども。
中国の方が日本にきて感動するのは、中国基準に合わせることでもなければ、特別な過剰サービスでもありません。
今まで日本人が当たり前と思ってやってきた地道なサービスに、中国人は目を丸くして驚くのです。
だから、やっぱり日本人にも、その点を意識してほしいなぁと思います。
地方などで、中国人観光客を呼ばんと必死の努力をしているところもあると思うのですが・・・・・。
あぁ、なんだか、話がぜんぜん違う方向にいってしまいました。ごめんなさい。
そうそう、さすがに離宮の広東料理はおいしかったです。でも、大勢のジャーナリストや記者がいる中で、お料理の写真を撮る勇気はありませんでした(笑)。
というわけで、今日はまじめなお話でした。
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by keinakaji
| 2011-10-28 08:35
| 香港