ジャーナリスト中島恵のブログ

中華民国１００年！

昨夜は、中華民国１００年の祝賀レセプションに行ってきました。

いわゆる台湾の国慶節パーティーです。

今年は１００年記念ということもあって、例年以上にたくさんのお祝いのお花が飾られている気がしました。



いつもすごく盛大で、豪華で、東京中の台湾関係者がここに集まってきます。めったに会えない人にも会えるので、楽しみにしています。

今年は用事があって、短時間しかいられなかったのですが、留学時代にバイトしていた日テレの支局長とバッタリお会いすることができました。

数百人もいる広い会場に１５分しかいなかったのに・・・・これもひとつのご縁、ですね。

ごちそうもたっくさん出るのですが、そのなくなり方も半端じゃない！

ものすごい速さで食べ物が消えてなくなっていくのも、このパーティーの特徴です。

例年、お土産は産経新聞の台湾特集とか（笑）、そんなものしかないのですが、今年はなんと、被災地・福島の薄皮まんじゅうをいただきました。

これも、台湾の人々のやさしい心遣いですね。

なにしろ、大震災の義援金額は台湾が世界でいちばん多いのですから！

日本にとって、こんなに強い味方はいないと思います。

やっぱり、台湾はあったかいところ、いいところです。

韓国のポジャギ

今日は韓国の話を、ひとつ。
このブログのロゴ写真にしている布。これ、なんだかわかりますか？

私が数年前からはまっている韓国のポジャギというものです。

ポジャギとは韓国語で「ものを包んだり、覆ったりする布」のことで、韓国では日本の風呂敷と同じように使われている日用品なんです。

日本の風呂敷と違って、つぎはぎ（パッチワーク）にしていることが多く、ものを包んで運んだり、のれんみたいに間仕切りにしたり、食器にかぶせたりと、いろいろな用途に使います。

写真のポジャギはちょっと地味な色の組み合わせなんですけど、韓国に行ったことのある人なら、鮮やかな色を組み合わせたパッチワークみたいなものを、おしゃれなCaféなどで見かけたことがあるのではないでしょうか？　

そう、あれがポジャギです。とってもきれいですよね！

ちなみに、ロゴ写真のポジャギは私が自分で作りました！！
手作りです！！

朝鮮半島で、なんと1500年ほどの歴史があるとされる伝統的な手芸なんです。昔々、朝鮮半島の女性たちは、チマ・チョゴリの余り布などを使って、夜な夜なポジャギを縫っていたわけです。

韓国ドラマでも、両班（上流階級）の女性たちが縫い物をしたり、刺繍しながらおしゃべりしているシーンを見たことがあるでしょう。

もちろん、現在では余り布を縫い合わせて・・・なんてことはなく、わざわざ布を買ってきて、趣味で作って人にプレゼントしたり、自宅に飾ったりする人が増えているんです。

私がポジャギにはまったのは2003年頃のことでした。

雑誌で偶然見て存在を知り、その美しさにはバッチリはまり、ただ見ているだけでなく、都内にあるポジャギの教室にまで通いつめてしまいました。

その上、自分で作るだけでも物足りず、韓国に取材に出かけ、とうとう本まで書いてしまったというわけです。

それが『ポジャギ 韓国の包む文化』（2009年、白水社刊）という本。アマゾンにあります。

私にとって、大切な一冊です。

韓国との出合いはそれより数年前にぼちぼち始まっていたのですけど、本格的に韓国世界に入っていったのはポジャギという、このマイナーな趣味からでした。

仕事つながりではない、私にとって珍しい出合いでした。でも、だからこそ、大切にしたい分野なんです。

本を書くために韓国各地、あちこち歩いたのですが、おいおい、そういった旅の思い出話も書いていきたいと思っています。

最後に、ソウルで見つけたかわいいポジャギのカーテンの写真をお見せしますね。

この写真は私の本にも収録してありますよ。

続々と来日する中国の「８０后」たち

今日はこの２年ほど、私が興味を持って取材してきた『８０后』について、第１弾として、少しだけ書きたいと思います。
『８０后』は中国語で「バーリンホウ」と読みます。

１９８０年代以降の生まれという意味で、その数はざっと２億２０００万人と言われており、今では『９０后』（ジウリンホウ）や『００后』（リンリンホウ）も誕生しています。

中国が豊かになってきた時代に生まれ、一人っ子でわがまま、自由奔放なイメージで語られることが多く、中国の次世代を担う存在として、中国国内はもとより、海外でも注目されています。日本でも、最近はずいぶんメディアに取り上げられるようになりました。

そんな『８０后』に私が興味を持ったのは、２年前の冬。ちょっとしたきっかけからでした。
雑誌の企画で、在日中国人の「何か」を取り上げたいと思い、編集者と切り口を相談していたとき、

「こんなに低迷する日本になぜ中国人はやってくるのか？」という話題になり、中国人留学生を取材してみようかということになりました。

経済成長期ならともかく「失われた２０年」ともいわれ閉塞感が漂う日本を、彼らはなぜ留学先に選んだのだろうか？と。

そこで、いろいろツテをたどって十数人の留学生や社会人に取材して書いたのが

『アメリカより日本がいい！　中国人留学生のしたたかなモラトリアム生活』（中央公論、2010年７月号）という記事でした。

この記事は非常に好評で、日本論壇という日本を紹介するホームページに中国語版と英語版の記事も転載していただきました。

今や日本に住む８０后はおよそ８万人と言われており、第２位の韓国を大きく引き離し、圧倒的多数となっています。

コンビニや居酒屋でよく中国人のアルバイトを見かけるのは当然！ってことですよね。なんといっても、日本の人口の「２００人に１人」は中国人なのですから！

つい最近も、私が以前北京で取材した８０后の女の子が東大へ、上海で取材した９０后の男の子が京大に留学にやってきたところでした。今後、彼らが日本でどんなことを体験するのか。引き続きウォッチしていきたいと思っています。

この話題はまだまだ続きますが、今日のところはこの辺で。

写真は昨日、近所に咲いていた金木犀の花。
この花のにおいを嗅ぐと、幼い頃に食べたEVEのガムを条件反射的に思い出してしまいます。あ、そう思うのは、一定以上の年齢の人だけですね（笑）
日本の「８０后」に言っても、きっとわからないだろうな！

いっしょに歩んできたサボテンの花

フリーになったのは１９９６年の１０月１日。
なぜ覚えているかというと、８月末に香港から帰国し、実家に直行して、仕事のことを真剣に考えようと思っていたところ、叔父が急病で入院して両親が静岡に行ってしまい、しばらく、私が留守番をして、犬の面倒を見ることになりました。

でも、そんなことばかりもしていられないので、東京にアパートを借りることにし、バタバタと「独立しちゃおうう！」と思ったのが９月末。そそくさと準備を整えて、引越しをしたのが１０月１日だったというわけです。１０月１日は中国の国慶節ですし、強い不安を覚えていたので、あの日のことはよ～く覚えているのです。

それからもう１５年も経ったのですから、月日の経つのは早いものです。１５年といえば、生まれた子どもが中学３年になる年月ですからね！

そうそう、ちょうどTBSの朝の情報番組『はなまるマーケット』の放送開始、この頃でした。

そんなとき、雑然としていた我が家に、「お祝いに」といって届いたのが、このサボテンの植木鉢です。留学以前に取材でお世話になった方からでした。

すでに定年退職し自宅でたくさんの植木を育てている方で、その中のひとつを私にくださったのです。「ほっといても咲くよ」っていうことで（笑）

その言葉通り、当時住んでいたアパートの西日が当たる出窓でも、その次に住んだマンションのベランダでも毎年花を咲かせ、ついに１５年、私のフリー生活をともに歩んできました。

見ての通り、ゴツゴツっとしたボディに似合わない、真っ白い繊細な花で、大量の花粉があり、月下美人のように一夜しか咲きません。

それも１年に２～３輪のみの貴重な花。つくづく、自然の生き物はすごいなって思います。

というわけで、今日はほっといても、季節になったらちゃんと花を咲かせる、そんな強い相棒をご紹介しました。

はじめまして

皆さん、はじめまして。

フリージャーナリストの中島恵（なかじま けい）と申します。

１９９６年に香港留学から帰国して、フリーランスになって以来、１５年。

１６年目に突入するに当たり、何か新しいことを始めようと思い立って、
このほど、ブログを開設することに致しました。

自分がこれまで取材で経験してきた中国、香港、台湾、韓国、アジア、

そして、海外から見てきた日本で気づいたちょっとしたこと、おもしろいこと、感じたことを、
ときには硬派に、ときにはかる～く、肩肘はらずに、綴っていきたいと思います。

ITに弱いふつつか者ですが、どうか、よろしくお願いします。